リニア新幹線の認可取り消しを求める

〜ストップ・リニア訴訟 第1回口頭弁論〜







 ストップ・リニア訴訟の裁判が始まりました。

 この訴訟は、JR東海が計画しているリニア中央新幹線について、国土交通省の工事実施計画認可取り消しを求めたものです。リニアが通る7都県(東京、神奈川、山梨、長野、静岡、岐阜、愛知)の住民など738人が原告となり、2016年5月20日に提訴しました。

 その第1回口頭弁論が9月23日に東京地裁で開かれました。一般席92に対し237人が傍聴を希望して並びました。

 口頭弁論では、原告団長の川村さんと原告側弁護士の6人が、南アルプスをトンネルで貫く自然破壊や安全の問題などの違法性について意見陳述しました。

 原告弁護団の6弁護士は、「日本の自然の宝庫である南アルプスに総延長約50qの長大なトンネルを掘るため、トンネルによる地下水枯渇、河川の枯渇やトンネル建設発生土の処分による生態系の破壊は深刻」「本来なら国家事業としてとりくむべきものであるが、環境問題、安全問題、財政問題、巨額な工事費、リニア方式の巨大消費電力など多くの問題をかかえるリニア中央新幹線を、国会での審議を避けるためにJR東海の事業としておこなった。このような手続きは民主主義に反する」「国交大臣の工事実施計画の認可はズサンな環境影響評価を見逃した違法な認可である」などと批判しました。

 国土交通省は、一部原告の訴えの却下と、訴えそのものの棄却を求める答弁書を提出しました。

 裁判のあとは記者会見です。原告団や弁護団は、「多くの区間はトンネルで、地震が起きたときの安全の確保などさまざまな問題点があることを裁判を通じて明らかにしていきたい」と述べました。





ストップ・リニア訴訟第1回口頭弁論のあとに開かれた報告集会=参議院議員会館





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