生活環境を壊すリニア

〜リニア訴訟第2回口頭弁論 相模原市民が陳述〜







 「ストップ・リニア!訴訟」の第2回口頭弁論が2016年12月9日、東京地裁でひらかれた。この訴訟は、JR東海が建設を進めるリニア中央新幹線について、国交省の工事実施計画認可取り消しを求めている。

 この日は原告の栗原晃さんが陳述した。栗原さんは神奈川県相模原市鳥屋(とや)地区の車両基地建設予定地近くに住んでいる。鳥屋地区にはリニア新幹線の車両基地が計画されている。栗原さんは、新聞報道によってはじめて車両基地の計画を知ったと話し、「住民に具体的な内容が知らされないまま計画が進んでいる」と証言した。こうも訴えた。
     「工事用車両がピーク時に1日1000台以上も走行する。残土捨て場をつくるために車両基地をつくるのではないか。そんなもののために町の人が土地を奪われたり退去させられたりするのはおかしい。騒音・振動・排気ガスなどのために住環境も破壊される」
 弁護団の和泉貴士弁護士は、映像(パワーポイント)を使い、車両基地建設によって生じる生活環境の悪化、健康被害、環境破壊、そして住宅、畑、墓を失ったり立ち退くことによる地域コミュニティーの崩壊などを指摘した。鳥屋車両基地は長さ2キロ、幅350メートル、面積50ヘクタールにおよぶ大規模なものである。神奈川県のリニアトンネル工事によって発生する残土の約30%(360万立方メートル)はこの車両基地で処理されるという。

 第3回口頭弁論は2017年2月24日の予定である。





開廷に先立ち、東京地裁前でひらかれた集会=2016年12月9日



口頭弁論後の報告集会=衆議院第二議員会館






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